北湯殿

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民家に残る江戸時代の蒸し風呂

民家に江戸時代の蒸し風呂がこのような形で残っているのは大変珍しく、全国でも三木家と奈良県の中家(なかけ)の二軒だけの貴重な湯殿です。蒸し風呂と言っても現代のサウナとは違う使い方で、当時は身を清めるための「禊祓い」(みそぎばらい)に利用していたようです。

外に焚き口があり、奥隅にある丸い銅板が温められ、水を掛けると蒸気が発生する仕組みになっいます。

唐破風屋根と鬼板飾り

入口上部には、唐破風(からはふ)という日本建築としては格式の高い屋根が装飾され、「貫」と彫られた鬼板(おにいた=鬼瓦の別名。 箱棟の両端に鬼瓦の代わりとして取り付ける木製の棟飾りのこと)が付けられています。これは、三木家の2・4・5・6代当主が「貫」という字を名前に用いていたのにちなんで付けられたと思われます。

また、その文字の下には邪気を払い、子孫繁栄や不老長寿を願う桃の飾りも施されています。