プライベート用の座敷
奥座敷は三木家の家族が座敷として使っていた部屋ですが、様々な工夫がされています。
西側の二畳ほどの奥の間の南側からの入口は極端に低く、茶室の造りになっています。茶室は「お茶」をする場なので刀を持って入る必要はありません。そのため、もし刀を持ったまま茶室に入ろうとすると刀が引っ掛かり、中に入り難い仕組みになっています。このような入口を「にじり口」と言います。
有事の際の逃げ道
三木家には藩主も訪れていました。有事の際には逃げ道となるような工夫がされていました。
一つは、当時の床の間の壁は薄く塗られ、敵が押し入ってきたときにその壁を壊して逃げられるようになっていました。
もう一つは、奥座敷の東側には着物掛けがあり、その下には床下収納が設けられています。今はもう閉じられていますが、昔はここからも逃げられるようになっていました。